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2019.01.23

木鐘ベルトサンダー

201901221

今日のブログのタイトル『木鐘ベルトサンダー』って『獣神サンダーライガー』とタッグ組んでそうやなぁ。

上の画像は、枕木鐘(マクラモクショウ)と言う仏具。
木柾や木鉦と書くのが一般的なのかもしれない。
この枕木鐘は、小さな木槌のような倍(バイ)というもので上面をキンキン・コンコン打ち鳴らす木の鐘で、大きさは横方向(長い方)の寸法が、3.0寸~5.0寸まで5分刻みにおそらく5種類ほどあり、材質は主にケヤキ、カリン、サクラで出来ている。

じつは、木工屋を始めた1997年から3年間ほど、この枕木鐘の加工の仕事をしていた事がある。
22年前、知人が、木の塊を旋盤で太鼓饅頭の様な形に丸く削って内側を刳り貫き、表面に磨きを掛けた日蓮宗で使う木鉦を製作されている木工さんから「枕木鐘を加工出来るところはないか?」って相談を受けてるんやけど、、、やってみる?って打診されたのだった。

当時、脱サラ(懐かしい言い方)して木工を始め、最初の頃はお金が出て行くばかりで、何もかも手探り状態、木工家具製作と言っても注文の殆どが身内がらみで収入が安定しなかった頃なので、この枕木鐘の仕事は本当に助かっていたのだ。

まず初めに充分乾燥させた長方形の材木の底面を旋盤で加工したものを支給されるのだが、乾燥の過程で木材に捻じれや反りが出ているので、バンドソー(帯鋸盤)や昇降盤(丸鋸盤)である程度形を整えてから両端の穴を開け、お借りした専用の溝切り機械で穴と穴の間を水平に切り、更にバンドソーで側面を斜めに切って傾斜をつける。そして、上面も同じようになだらかな傾斜をつける。
これが1ロット約100個あって、ここまでは比較的スムーズに進むのだけど、このあとが、、、、

これもお借りしたベルトサンダーに#80くらいの粗い目のレジンクロスを着けて全体を整形するのだが、、、
その時、ひとつひとつ上面を叩きながら音色の確認をする。それが慣れないうちは難しくて、カチンカチンって硬い音になったり、ポコンポコンって薄っぺらい音になったり、、、材質によってもそれぞれ音が違ってくる。
なので、不良品を出して迷惑をかけたこともあったり、、、
そして、キンキン・コンコン鳴るようになれば、#120くらいで仕上げのサンディングをするのだが、、、
カリンやサクラの場合は比較的早く綺麗に仕上がるので嬉しいのだけど、ケヤキが結構手強い。
根っこに近い部分や幹の付け根辺りの硬い部材、高樹齢のヌカ目の部材は別として、樹脂分を多く含んだものや若くて粘りのある部材は、すぐに焦げてしまうのである。
そして、何より辛いのが、このケヤキの粉塵。
辺りが黄色い煙幕になるのは勿論の事、この粉塵を吸い込むと噎せる噎せる。
なので、マスクの上からタオルで顔と頭を覆って防塵メガネを掛けて粉まみれになるので、夏場はそれはそれはもう、、、まぁ、今となっては良い思い出なのだが、、、

で、ウチでやる加工は、ここまで。
この後のワックス仕上げは木工さんが施すことになっていた。

ちなみに上の画像の枕木鐘は、当時、ウチにあったケヤキの端材で作って、試しに漆で仕上げたモノ。

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これが、その時使用していた日立のベルトサンダー

残念ながら、木工さんは現在もうこの仕事をやめられているのだが、、、
数年前にこのベルトサンダーを譲り受けていたのだけど、何かとバタバタしていて、、、
昨年もいろんな事があって、結局、欠品していた直角定盤の部品を取り寄せて、新しく作ったワゴンに固定したまましばらく手付かずで機械場に置いてあった。

そして、ようやくその時がやって来たのだ。

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まずは、横になっているベルトサンダーを万歳させて、、、

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下半分をカバーして、、、

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定盤と集塵ホース差し込み口を取り付けて、、、

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上半分のカバーを作って、、、

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被せたら、、、

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はい! 『フルカバード・ベルトサンダー』の出来上がり!

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安全操作・集塵効果絶大のコンパクトボディーに生まれ変わったこのベルトサンダーの製造年は1997年。
もう22年も前の機械だけど、まだまだ現役、これからも現役。
大事に使わせてもらおう。

本日の1曲。

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